株式会社エム・ギャザーでは、「スタッフも健康に、利用者様も健康に」という理念のもと、従業員の自律的な健康管理とウェルビーイング向上を目的として、YuLifeサービスの導入を決定しました。本記事では、介護業界特有の課題に対してYuLifeがどのように受け入れられ、どのような効果をもたらしたのかを詳しくご紹介します。本インタビューにご協力いただいた方々(インタビュー当時(2025年6月時点)の所属):江成 裕さま:マネージャー・理学療法士大石 泰貴さま:パフォーマー(介護職/トレーナー)小林 亜矢子さま:パフォーマー(介護職/トレーナー)YuLife導入前の課題:介護業界特有の健康管理とコミュニケーションの難しさ株式会社エムギャザーは、デイサービス事業を中心とした介護サービスを提供する企業です。同社では、利用者様により良いケアを提供するため、まずスタッフ自身の健康とウェルビーイングを重視した経営を目指していました。マネージャーで理学療法士の江成裕さま(以下、江成)は、導入前の状況について、「私たちの職場では業務負担が多く、チーム内での円滑なコミュニケーションが難しい状況がありました。介護という仕事は、利用者様との関わりの中に楽しさややりがいがある一方で、一定の専門的なスキルや判断力が求められます。そのため、各スタッフが自立した意識を持って行動することが大切ですが、それを高めていくことは簡単ではありません。」さらに深刻だったのは、スタッフ自身の健康管理の問題でした。「スタッフ自身の健康状態についても、日々の疲労やストレスといった問題があり、それを個々で改善していくための取り組みも課題となっていました。」理想の姿:「スタッフも健康に、利用者様も健康に」 これらの課題を受けて、同社が目指したのは明確なビジョンでした。「こうした状況を踏まえ、私たちはまず『自分たちが健康であること』を大切にしたいと考えています。スタッフ一人ひとりが心身ともに健やかで、元気に働ける環境を整えることで、結果的により良いケアを提供でき、利用者様の健康増進にもつながっていくと信じています。スタッフも健康に、利用者様も健康に』という状態こそが、私たちが目指す理想の姿です。」YuLife選定の背景:「与える」から「獲得する」福利厚生への転換従来の福利厚生の限界 同社では従来、パーソナルトレーニングジム無料利用、店舗毎のプロテイン支給、定期的な面談・目標設定、有給休暇取得促進などを実施していましたが、根本的な課題がありました。江成:「福利厚生については、単に『与える』だけでは、受け取る側が『してもらっている』『与えられている』といった受動的な意識にとどまり、自発的に選び取って喜んでもらうことが難しいという課題がありました。」この課題を解決するため、同社は新しい方針を設定しました。江成:「そこで、私たちは『自ら健康への意識を高め、主体的に取り組む』という事を判断基準としました。自身の健康を自ら獲得していく過程の中で、対価やサービスなどの利益が得られるような仕組みを取り入れることで、楽しみながら運動をし、自然と健康意識を高められるのではないかと考えました。」YuLife導入の決定要因 最終的にYuLifeを導入した決め手について、江成:「導入する決め手となったのは、『ただ福利厚生を与えるだけでは、スタッフの意識や行動を変えるのは難しい』という課題がありました。スタッフ一人ひとりが自ら取り組み、健康への意識を高める。その結果として、頑張った分がサービスや対価といった形で還元される。そうした仕組みが必要だと考えたのです。YuLifeはまさに『自ら動き、行動することで得られる福利厚生』。当社が目指す『自律的で成果につながる福利厚生』のあり方にぴったりだと感じ、導入を決めました。」特に魅力的だったのは、ゲーミフィケーションの要素でした。江成:「健康やウェルビーイングへの取り組みが『与えられるもの』や『受け身』の姿勢ではなく、自分自身の意識で能動的に取り組める仕組みになっている点でした。歩くことやマインドフルネス(瞑想)といった活動を自分たちで選んで行うことで、健康への意識が自然と高まり、それが『クエスト』として楽しく取り組める。そして、取り組んだ成果としてコイン(YuCoin)が獲得でき、そのYuCoinを使ってリワードやウェルビーイング関連のサービスを受けられるという流れがとても魅力的でした。」導入プロセス:丁寧なサポート体制導入プロセスについて、江成:「導入時のプロセスはわかりやすく、とても魅力的で尚且つ明るい気分となり、健康についてとても意識が上がる時間でした。また、その支援体制も充実しており円滑でした。」社内展開においては、事前のアンケート調査から始まり、段階的なアプローチを取りました。まずスタッフに対して福利厚生の取り組みについて説明を行い、その後YuLifeの担当者による全体ミーティングでサービス内容や活用方法について詳細な案内を実施。導入後も継続的にメリットの説明とサポート体制を整えることで、比較的スムーズに浸透していきました。導入効果1:個人レベルでの健康意識向上管理職の変化:仕事の合間の意識的な休憩 江成さまご自身が体験した意識変化について、江成:「日々の仕事が忙しく、不規則な生活もあって、なかなか健康に対する意識を高く保つのが難しい状況でした。しかし、YuLifeを導入してからは、マインドフルネスや顔ヨガなどを、仕事の合間に『クエスト』として実施することで、気持ちを落ち着かせたり、意識的に休憩を取るきっかけになったと思います。」現場スタッフの具体的な行動変化 従業員の皆さまからも、具体的な行動変化の報告が寄せられています。大石さま(以下、大石):「日常の移動パターンに変化を感じました。歩数を増やす意識が増し、エスカレーターではなく階段を使うようになり、月30万歩という具体的な目標達成に向けて頑張っています。」小林さま(以下、小林):「毎日ジムに通い、息切れがしにくくなりました。これまで、体重が増えることが気になっていましたが、運動量が少なくなっていることに気付けました。」導入効果2:自然な競争とコミュニケーションYuLifeのゲーミフィケーション要素は、スタッフ間の健全な競争と交流を生み出しています。江成:「スタッフに関しては、スタッフ同士で『ナンプレ』を競い合ったり、歩数を意識し合ったりと、お互いに刺激を与えながら取り組んでいる様子が見られました。『他の人が頑張っているから自分も頑張ろう』といった声も多く、健康への意識が高まり、実際に取り組みの成果をリワードに交換しているスタッフも多く見受けられました。」特に印象的なのは、リワードシステムによる達成感の創出です。「自分の努力がリワードに変わるという仕組みが、スタッフの前向きな姿勢や意識の向上につながっているのではないかと思います。」また、意外な発見として、「コインを社員にプレゼントできる」ギフト機能に注目されており、従業員同士の新たな交流の可能性を示唆しています。ユーザー体験:直感的なデザインと継続利用使いやすさに対する評価江成:「アプリを導入してみた感想ですが、まず、YuLifeマスコットのYugiというキャラクター自体に、安心感や温かみがあり、親しみやすさを感じました。そのおかげで、使い始めのハードルが低く、とてもスムーズに導入できたと思います。」大石:「アイコンが見やすいので使いやすい。カラフルで楽しい印象を受ける」継続利用につながる要素について、江成:「アプリの構成も非常に分かりやすく、導入から利用開始まで円滑に進めることができました。さらに、使い続けることでリワードが増えたり、クエストの回数が増えて取り組めることが広がっていくなど、モチベーションが自然と高まる仕組みになっている点も魅力です。」世代別の受容状況:若手からベテランまで導入時の従業員反応について ー実際に社内に展開した際、従業員の反応はいかがでしたか? 江成:「まず、若い世代に関しては、こうしたアプリに対する抵抗が少なく、導入初日から積極的にクエストに挑戦する姿が見られました。仲間同士で楽しみながら進める様子が印象的で、非常にスムーズなスタートを切ることができました。一方で、30代〜50代以上の中間層・ベテラン層になると、スマートフォンの操作やアプリのインストール自体にハードルを感じる方も一定数いらっしゃいました。特に、アプリの導入や初期設定の段階で戸惑いが見られるケースもありました。それでも、実際に取り組みを進める中で、次第に積極的に参加するようになり、日々の習慣として活用する方も増えていきました。その結果、全体的な利用率としては非常に高い数値を記録しており、世代を問わず良好な反応が得られたと感じています。」現実的な効果と課題モチベーションと生産性への影響 江成:「アプリの価値については、私自身とても強く感じております。ただし、やはり福利厚生の効果というものは、ある程度業務が安定している状況で最も発揮されるのではないかと思います。」一方で、介護業界という特性上、人手不足や少人数でのチーム編成といった事情があり、人間関係の課題も含め、スタッフが減るタイミングで安定した業務、環境を維持できない側面があり、その対応が難しいという現実もあります。とはいえ、ちょっとした空き時間にアプリを活用することで気分転換になったり、『歩いて帰ってみようかな』といった健康意識の向上につながったりと、確実に良い効果は生まれていると実感しています。」リワード体験:努力が形になる喜びリワード利用の実際ーYuCoinで交換できるリワードについて、どのように感じていますか?小林: 「シネマチケットが特に気に入っています。今後は交通系電子マネーが増えたら嬉しいです。」江成: 「継続して利用する中で、健康への意識が高まったり、『やってみよう』『やらなければ』といった前向きな気持ちの変化も感じられました。全体として、楽しみながら取り組める、良い意味で中毒性のあるアプリだと思います。」投資対効果:着実な手応えと継続的な改善導入効果の評価ー投資によって得られたリターンは、ご期待に沿うものでしたか?江成: 「運営側が活用しきれていない部分はありますが、利用率やスタッフの反応をみても導入してよかったと思います。」ー導入前に抱えていた課題は解決されましたか?江成: 「スタッフからは、アプリを導入したことで『歩数を意識するようになった』『健康への意識が高まった』『楽しく使っている』といった声が寄せられています。こうした意見から、自分自身で福利厚生を獲得しようとする姿勢や、健康への意識が少しずつ高まっていると感じています。しかしながら、これだけであらゆる課題が解決されるわけではありません。YuLifeに加えて、各自の福利厚生の考え方、職場環境、チーム内のコミュニケーションといった要素も含め、総合的に改善を図っていく必要があります。一つの取り組みが大きな変化をもたらすというよりも、複数の要素が組み合わさることで、スタッフへの良い影響が生まれていくのではないかと考えています。」今後の展望:チーム力向上と会社全体の成長YuLifeの将来的な活用について、江成:「今後もYuLifeを活用しながら、自身の健康やメンタルヘルスへの意識を高め、日々の調子を整えることで、利用者様に対してより健康的に対応できるよう心がけていきたいと思います。スタッフ一人ひとりが前向きに健康増進に取り組むことで、より良い職場環境が築かれていくことを願っています。さらに、他店舗とのつながりが生まれることにより、会社全体としての人材の質や人間性もより高まっていくのではないかと感じています。今後もこのアプリを、職場の活性化やスタッフの成長につなげていけたらと思います。」他社への推奨:介護・医療業界での高い親和性導入を検討している企業へのアドバイスーYuLifeの導入を検討している企業へ、アドバイスはありますか?江成: 「YuLifeアプリは、自分自身の意思で健康に向き合い、健康に関するクエストを実行していく仕組みになっており、自分の身体への意識を自然と高めることができます。これらのクエストは、自ら行動しなければ達成できないため、主体的に健康管理に取り組む姿勢が育まれます。さらに、クエストによって得たリワード(報酬)を自分の好きなものに交換できる点も非常に魅力的です。健康への取り組みが日常の楽しみにもつながり、モチベーションの維持にも役立ちます。このように、YuLifeアプリは健康促進と自己成長の両方をサポートする素晴らしい仕組みだと思います。ぜひ導入を検討されてはいかがでしょうか。」ーどのような企業に特におすすめできると思いますか?江成: 「やはり、健康面のサポートは非常に重要であり、YuLifeのようなアプリは、特にその点において高い親和性を持っていると感じます。福利厚生の導入に悩んでいる方や、何から始めればよいか分からないと困っている方には、まずはYuLifeアプリを導入してみることを強くおすすめします。介護系や医療系といった業種とは非常に相性が良いと感じますし、また、少人数のチームで店舗展開をしているようなフランチャイズ事業においても、大きな効果が期待できるのではないかと思います。」まとめ:介護業界での「自律的福利厚生」モデルの実証エムギャザーでの導入事例は、YuLifeが介護業界特有の課題に対して実用的なソリューションを提供できることを示しています。特に重要な成果は以下の通りです:能動的な健康管理の実現: 「与えられる」福利厚生から「獲得する」福利厚生への意識転換日常業務での健康意識向上: 仕事の合間での意識的な休憩、移動時の健康行動促進個人レベルでの具体的成果: 歩数増加、体力向上、新たな健康習慣の確立スタッフ間の健全な競争: ナンプレ対戦、歩数競争による自然な交流促進本事例は、福利厚生における「自律性」の重要性と、ゲーミフィケーションを活用した健康促進の効果を具体的に示す貴重な事例となっています。本インタビューにご協力いただいたエム・ギャザーの皆さま、Thank Yu!