なぜ今、企業に「健康アプリ」が必要なのか?健康経営®*のトレンドと企業ニーズの変化近年、健康経営を推進する企業が急増しており、その中心的な取り組みとして「健康アプリ」の導入が進んでいます。経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」は、上場企業だけでなく中小企業にも広がり、2024年度には過去最多の認定法人数を記録しました。企業にとって、従業員の健康はとても大切な経営資源です。長時間労働やストレス社会などの課題に加え、コロナ禍以降、在宅勤務やハイブリッドワークといった勤務形態に変化したことによって、従業員がどこで働いていても健康状態を把握・支援できる仕組みが企業には求められています。さらに、メンタルヘルスへの対応も急務です。2023年の厚生労働省「労働安全衛生調査」によると、職場で強い不安やストレスを感じている労働者の割合は8割を超えました。こうした背景からも、心と体の両面からサポートができる健康アプリの導入は、企業にとってなくてはならないものとなりつつあります。★「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。健康アプリ導入のメリット健康アプリの導入には、以下のようなメリットがあります。健康データの見える化とセルフケアの促進歩数、睡眠、ストレス、血圧など生活に関連する数値を日常的に記録し、従業員が自身の健康に目を向け、自ら意識してケアする習慣が自然と身につくでしょう。福利厚生としての魅力の向上「健康に配慮する企業」というイメージにつながり、従業員満足度の向上や離職率の低下といった効果が期待できます。労働生産性やエンゲージメントの向上健康な体と心は安定した労働力を生むことにつながり、結果としてチーム全体のパフォーマンスを押し上げる良い循環ができあがります。健康アプリを選定する際の3つのポイント現在、さまざまな健康アプリが世の中にあるため、自社にぴったり合ったツールを選ぶのは非常に大変ではないでしょうか。アプリの選び方のポイントを3つお伝えします。現在、さまざまな健康アプリが世の中にあるため、自社にぴったり合ったツールを選ぶのは非常に大変ではないでしょうか。アプリの選び方のポイントを3つお伝えします。① 従業員の多様なニーズに対応しているか企業には、さまざまな年齢・性別・ライフスタイルの人たちが集まっています。そのため、健康アプリには以下のような機能がバランスよく搭載されていることが大切になってきます。一部のアプリでは、健康年齢を表示したり、喫煙・飲酒状況を含めた生活習慣の改善をサポートしたりするものもあるため、企業の方向性に合ったものを選びやすくなっています。② 管理機能とセキュリティ対策企業が健康アプリを導入する際に欠かせないのが「管理」と「情報保護」の視点です。管理~管理者向けダッシュボード機能部署別の利用状況や従業員全体の健康スコアの傾向を把握できるダッシュボードは、健康経営レポートの作成にも便利です。従業員のプライバシーに配慮して匿名データを用いて集計する機能が搭載されたアプリもあります。・情報保護~セキュリティ・法令対応個人の健康情報は「要配慮個人情報」にあたるため、適切な取り扱いが必要です。個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などに対応し、安全性にも配慮した暗号化通信やアクセス制限などにも対応した信頼性の高いアプリもあります。③ 他システムとの連携性・カスタマイズ性最後に、企業が実際の運用を考えるうえで、既存システムとの連携性や制度への適応力も大切な決め手となります。他システムとの連携 勤怠管理・人事システム・福利厚生プラットフォームなどと連動させることで、従業員の行動分析や人材戦略に活かすことができます。たとえば、定期健康診断の結果と連携して、リスクの高い従業員にアラートを出す機能などもあります。制度に合わせたカスタマイズ 健康ポイント制度(健康活動へのインセンティブ)などを導入している企業では、自社独自の評価基準や報奨制度に応じた設定ができるアプリを選ぶと、運用の効果が高まるでしょう。企業向け健康アプリTOP5ここでは、数ある企業向け健康アプリのうち、おすすめアプリを5つをご紹介します。FiNC for BUSINESS出典:FiNC for BUSINESS(https://biz.finc.com/)①基本概要「FiNC for BUSINESS」は、株式会社FiNC Technologiesが提供する法人向け健康経営支援アプリです。個人向けFiNCアプリで培ったヘルスケアAI技術を企業向けに展開し、従業員の健康習慣づくりをサポートします。②主な機能・特徴歩数や体重、食事、睡眠などのヘルスログの記録と見える化ウォーキングチャレンジ、グループ対抗型イベント機能ヘルススコアの自動算出とランキングの表示健康診断結果の管理、保健指導の管理支援毎日使いたくなるようなゲーミフィケーション③導入実績株式会社コジマ、ファイザー株式会社、江崎グリコ、サッポロホールディングスなど、従業員1,000名以上の大企業での導入多数。④こんな企業におすすめ健康経営優良法人認定を目指す企業チーム対抗イベントなどで社内活性化を図りたい企業管理部門の業務負荷を軽減したい中堅企業⑤導入形態SaaS形式プランは「エントリー」、「プロフェッショナル」、「アンリミテッド」の3つ。Carely(ケアリィ)出典:Carely(https://www.carely.jp/) ①基本概要従業員の健康診断結果やストレスチェック、面談記録などを一元管理できるクラウド型の健康管理システムです。産業医の紹介や連携支援も行います。実行した施策は健康アウトカムや経営インパクトと紐づけて分析することで、戦略的に従業員の健康管理を実現します。②主な機能・特徴健診・ストレスチェック結果をデータベース化し、組織単位の分析が可能資料共有により法令対応(ペーパーレス対応)を支援産業医・保健師との連携相談や紹介サービス付き③導入実績従業員1,000人以上の大企業から、100人以下の中小企業まで幅広く導入されています。また、Carelyを導入している企業130社超が「健康経営優良法人2025」に認定されています。④こんな企業におすすめストレスチェックや産業医面談の運用が必要な企業法令対応として健診・メンタル管理をシステム化したい企業⑤導入形態クラウド型他の「SmartHR」など他のクラウド人事労務システムと連携可能カロママプラス出典:カロママプラス(https://plus.calomama.com/)①基本概要法人(企業・健保組合・自治体)向けのAI健康経営支援アプリです。食事・運動・睡眠ログをAIが解析しアドバイスを提供してくれます。②主な機能・特徴食事、体重、体温、睡眠、気分など「健康」に関わるライフログを記録し、一目で分かるようにグラフで見える化管理栄養士が監修した約2億通り以上のアドバイス付き分析ダッシュボードとレポートから状況を把握し、効果検証が可能③導入実績6,000社以上の導入実績あり、「健康経営優良法人2023」のうち122社が導入。④こんな企業におすすめAIによる継続的なセルフケア支援を進めたい企業管理者による施策運用機能が欲しい企業⑤導入形態トライアル利用も可能グッピーヘルスケア出典:グッピーヘルスケア(https://www.guppy.healthcare/)①基本概要企業が抱えるさまざまな課題の原因は「従業員が自身の健康に無関心であること」と「従業員が所属する会社や組織へ無関心であること」という認識のもとに設計された健康アプリです。グッピーヘルスケアは従業員の健康意識を継続させ、ウェルビーイングを向上させるのに加え、アプリやイベントなどを開催することでエンゲージメントを向上させて離職防止を実現します。②主な機能・特徴ポイント付きのイベント開催で健康活動のきっかけづくり複数の記録や運動コンテンツがマンネリ化を防ぎ、利用へのモチベーションを維持自身のストレス状態を把握でき、未然にメンタル不調を防ぐサポート全従業員が参加できるバーチャルイベントで一体感を醸成し、コミュニケーションを活性化③導入実績ローム・ワコー株式会社、株式会社ジェイアール東日本都市開発、NSK株式会社など、300社以上が導入。④こんな企業におすすめ幅広い世代・背景の従業員に健康習慣を定着させたい企業インセンティブやランキングで参加意欲を高めたい企業⑤導入形態ポイント制度やギフト交換制度の設計が可能勤怠システムや自治体プロジェクトとの連携が可能YuLife出典:YuLife(https://yulife.com/jp)①基本概要YuLifeは、健康的な活動を促進しながら企業の健康経営や働き方改革を支援する福利厚生アプリです。ウォーキングやマインドフルネスでアプリ内通貨「YuCoin」が貯まり、商品券と交換可能。歩数を競い合う「デュエル」や、賞賛を贈り合う「ギフト」などのゲーム要素を通して従業員間の交流も促進。1,000社以上に導入され、生産性向上や定着率改善に貢献しています。②主な機能・特徴ウォーキング、脳トレ、禁煙などの健康習慣に歩数や運動記録に応じたリワード機能レベルアップやアバターなどのゲーム要素利用を通して、健康習慣が楽しく続く アプリ内通貨「YuCoin」で好きなブランドのクーポンとの交換や、寄付などの社会貢献が可能ギフト機能を通して、感謝や賞賛を贈り合いコミュニケーションを活性化ランキング機能を通じて同僚と励まし合いながら目標達成を目指せる③導入実績世界で1,000社以上、累計100万人以上が使用。④こんな企業におすすめ若年層が多く、エンタメ性のある施策を取り入れたい企業福利厚生を強化し、採用ブランディング・採用差別化に活かしたい企業従業員の高い離職率や採用難に課題を持っている企業社内コミュニケーションの活性化を通じて従業員の生産性や創造性を高めたい企業⑤導入形態SaaS形式導入時に企業が注意すべきポイント健康アプリを“使いたくなる・続けたくなる”仕掛けづくりいかに優れた健康アプリを導入しても、従業員が利用しなければ効果は得られません。特に、多忙な従業員やテクノロジーに抵抗感のある年齢層にとっては、新しいアプリを継続的に活用するには明確な動機付けが必要です。導入初期には「使いやすさ」や「楽しさ」を感じさせる仕掛けが大切です。たとえば、ウォーキングチャレンジやランキング形式のチーム対抗イベントなど、アプリを自然に生活に取り入れてもらう工夫に効果があります。また、社内キャンペーンやイントラネットでの特集掲載、管理職からの参加促進などを通じて、企業全体での「健康を意識する空気づくり」が鍵になります。一人ひとりに任せきりにせず、組織全体で関わっていく姿勢が、アプリの定着につながります。従業員の信頼を得るためのデータ配慮と同意管理企業が健康アプリを導入する際に、もう一つの重要なポイントとなるのが「個人データの取り扱い」に関する配慮です。歩数や睡眠、ストレスチェック結果などは、どれも個人のプライバシーに関わる大切な情報です。多くの健康アプリでは、個人を特定しない統計データに限定して企業側に提供されますが、それでも従業員からは監視されているのではという懸念が生じる場合があります。そのため、導入前には以下のような運用を設計しましょう。データの共有範囲を明示し、従業員からの同意を得る同意の取得は書面やアプリ上で明文化し、記録を残す利用目的を限定し、それ以外の用途に流用しない(目的外利用の禁止)さらには、従業員への丁寧な説明会を開催したり、Q&Aの機会を設けたりすることで、不安が払拭され、納得感を高めることができます。「健康を支援する目的であり、管理や評価とは無関係である」という企業のスタンスを明確に伝えましょう。まとめ:健康アプリは「制度」ではなく「カルチャー」へ健康アプリの導入は、福利厚生制度を充実させるためだけではありません。企業風土の一部として「健康を大切にする文化」を社内に広げていくことにもつながります。経営戦略としての健康経営を実現するには、数値上のKPIや制度導入に終始するのではなく、従業員一人ひとりが「自分の健康に関心を持ち、行動を変える」状態をどのようにつくるかによって大きな効果を期待できます。健康アプリは、そのためのツールや手段として大いに役立つでしょう。真の健康経営を成り立たせるためには、単にアプリを導入するだけではなく、導入後も継続して施策を見直していくこと。従業員の声に耳を傾けながら、“制度”から“カルチャー”へと変化させていく姿勢が重要になっていきます。YuLifeのサービス概要はこちらYuLife導入事例集はこちら